若い世代の文学カフェ



若い世代の文学カフェ in 関西
 飲み物とお菓子を前に、気軽に文学をめぐってのおしゃべりに参加する、そんな場として、このカフェがはたらいていけばいいと思っています。そして、参加することを通じて、「文学」「民主主義文学」が、それぞれの人生のすぐ隣にいて、私たちの生活を豊かにしてくれるものだということが感じられればよいと考えています。若い世代の皆さん、お待ちしています。

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〔第8回〕 若者たちの未来と文学 ― 旭爪あかね 『風車の見える丘』を読む
 

 7月9日、「若者たちの未来と文学 旭爪あかね『風車が見える丘』を読む」をテーマに、「第8回若い世代の文学カフェ」が東京都中野区のフリースペース「ラフト」で開かれ、20代から80代まで、約20人が集まりました。
 初めに旭爪さんの講演があり、引きこもらなかった人の青春を追体験したいと思い、現代の若者の特徴として、友人さえも競争相手で、お互いを傷つけあわないように表面的なつきあいしかできない姿や、働き続けることさえ困難な実態を描こうとした、と、この小説を書いた動機が語られました。

 公開合評会では、都内の大学で学ぶ大学院生の男性から「キャンパスは華やかだけど、毎年、学生のうちの何人かは不登校になってしまうし、希望した職種に就職しても、うつ病になって退職してしまう人もいる。作者は僕たちの気持ちを分かってくれている」と、今の青年たちが抱える「生きづらさ」が描かれていることに共感する感想や、民青同盟で活動している女性から「同盟員同士の間でも競争意識が現れることもあるし、ほかの人がいい仕事をするのを見ると、自分のプライドが損なわれるような気がしてしまう」という体験などが出されました。

 また、作品の中で、なぜ競争意識が発生するのかの描写が不十分なため、友を敵と感じたことのない人には、その感覚が伝わらない、という指摘もありました。
 合評を聞いていて、同世代として青年の間で共有される「僕たちの気持ち」が「友達さえも敵で、自分は独りぼっち」であることには、やはり切なくなりました。しかし、困難に遭った人に「自己責任」という言葉を突き付けて、他人に理解を求めることを許さない風潮さえある時代に、理想を見失わずに人間らしい生き方をしたいと願い、困っている時には助け合える関係を築こうとする青年たちを描いていることに希望はあると思います。今後の旭爪作品で、青年たちが、自分を生き辛くしているものは何かを見極め、今の時代らしい手のつなぎ方で連帯する姿が描かれる日が楽しみです。
(神田康子)

参加ご希望の方は、文学会事務局にお問い合わせください。
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  (連絡先)(пj03−5940−6335 (E−mail):info@minsyubungaku.org


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