手塚英孝賞
 

第10回 手塚英孝賞発表


谷本諭 「社会主義リアリズム」とは何だったのか        
      ―二一世紀の目で考える―

 受賞者・受賞作

・谷本諭(たにもと・さとし1970年生まれ。東京都世田谷区在住。民主文学会会員、代々木支部所属)

・「社会主義リアリズムとは何だったのか 
                 ―二一世紀の目で考える―」

 

 受賞のことば
谷本諭 
 受賞作は、民主主義文学会の「創造・批評理論研究会」で行った報告を、評論にまとめ直したものです。私が報告で試みたのは、以下の三つの点でした。第一、スターリンが提唱し、世界の芸術運動に重大な悪影響を与えた”似非リアリズム理論”の正体をあばくこと。第二、それらの既成理論に頼ることなく、自らの研究と創作を通じてリアリズムを深化させた、宮本百合子・顕治の研究に光をあてること。第三、日本社会の新たな変革の胎動をとらえた、二一世紀のリアリズム文学の創造を呼びかけること。
 この研究が、手塚英孝賞の受賞作になったと知らされ、喜びと同時に身が引き締まるような思いを感じました。この受賞を励みに、民主主義文学の創作や運動の刺激になるような評論をもっと書いていきたい、と決意を新たにしています。
 今回の研究に際し、貴重な理論助言や示唆を与えて下さった方々心からお礼を申し上げ、受賞のことばといたします。
 

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