【声明】
安保法制(戦争法)廃止へ 一致する政党・団体・個人の結集を呼びかける
 
 安倍自公政権は、空前の規模で広がった国民の運動、反対の声を全く無視しファシズムを思わせるなりふり構わぬ姿勢で「安全保障法案」(戦争法案)を強行成立させました。
 集団的自衛権の行使を容認するこの法律は、憲法の平和的理念を踏みにじり、日本を海外で戦争する国に根本的に変質させるものであり、一刻たりとも放置するわけにはいきません。
 法案は成立しましたが、違憲性を問い、戦争に反対する世論と運動はますます大きな流れとなっています。SEALDsをはじめとする若者、ママ、学者、弁護士、労働者などが全国で集会やデモ、シンポジウムをくり広げています。日本共産党からは戦争法(安保法制)廃止の「国民連合政府」の実現を呼びかける提案もされています。また法案成立阻止の運動の盛り上がりに大きな役割を果たした「総がかり行動実行委員会」は二千万人を目指し、「戦争法の廃止を求める統一署名」を呼びかけており、私たち日本民主主義文学会も積極的に取り組みます。
 戦争が起これば、文学にたずさわる者も多大な被害を受けます。かつての「暗い谷間の時代」に、文学は戦意高揚につかわれました。戦争は国民から真実を奪いとり、文学、芸術の発展を著しく妨げることを過去の歴史は証明しています。侵略戦争への痛苦の反省から、日本が不戦の誓いをしたところから、戦後民主主義文学は出発し、文学会も五十年の歩みを進めてきました。日本に民主主義を取りもどすために、政党・団体・個人の結集が今ほど求められている時はありません。「安保法制」(戦争法)を廃止するため、この問題で一致するすべての政党・団体・個人が結集することを呼びかけます。

 2015年12月6日                    
日本民主主義文学会第二回幹事会

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