「作者と読者の会」 2024年03月号



                  「作者と読者の会」

三月一日金曜日午後六時より実参加六名、ズーム参加七名の計十三 名の参加でした。司会は乙部宗徳氏です。

  第一報告者は、風見梢太郎氏です。高橋英男氏「十三歳の夏」の登場人物とあらすじと広島の原爆と関係することを読者は期待しているので続編もあるのか期待しますということでした。奇しくもこの日はビキニデーでした。参加者から複雑な田舎特有の人間関係と当時の男尊女卑の世界を巧みに描いていることは評価できるが、後から知った情報を書くべきかなどの討論がされました。作者のいとこがモデルとのことで続編があるとのことです。 

  第二報告者は、仙洞田一彦氏です。
 最上裕氏「半分の光明」も同様に報告し、カタカナが多いが「搾取」されている労働者を描いているのは同じと報告されました。参加者も最初はなかなか用語が難解で読みにくいが、高度プロフェッショナル法が制定されて労働者が選別されていること、ハルデックスの運命は? 光明の題の意味も討議しました。作者から二年前の作品と聞き現在AIが盛んに宣伝されるが、考えさせる小説です。人事評価は公正にできるのかということも作者の考えを聞きました。
                              (山形敦子)

 
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