「馬糞饅頭」 橋篤子 岳史は父の亡くなった市営住宅団地に車を走らせた。 「煙突のある町で」 倉園沙樹子 最近、しょっちゅうサイレンの音が鳴るが、キク子にとって戦争は遠かった。 「ベンツとルンペン」 野里征彦 従兄の連れ合いの登紀恵の相談事とは、末っ子が行方不明だというのである。 「父母二十代」 仙洞田一彦 父のことを書こうと思い「軍歴証明書」を取ると、自分の思い込みに気がついた。 「夕暮れのペンライト」 最上裕 佐竹が勤めていた事業場では、複数の工場棟の建設が計画されている。