2020年1月号 作品紹介

     
 


「わが心、高原にあり」野里征彦
 自死に失敗し、谷底に転げ落ちた「ぼく」は、不思議な老人に助けられ、老人の家に案内される。「ぼく」は東日本大震災の被災者だった。

「メトロノーム」田本真啓
 ピアノ教室に通う「僕」は、規則正しいメトロノームの音が気になって集中できない。

「青いゾウ」かなれ佳織
 生まれた子どもの世話に必死な二人。「ぼく」は台風のあと民家の屋根にあるものを見つけた。

「水入らずの日」須藤みゆき
 雑居ビルで暮らす「私」は大家の「長男の妻」と誤解されている。大家の次男坊が突然顔を出したが・・・。

「交尾」鶴岡征雄
 バーテンをしている雨宮克之は藪下医院の藪下平助院長から、下血している、と脅かされた。

「こもれびの病棟」橘あおい
 私は初めて仕事として精神科医療の現場を知ることとなった。

「夏休み」青木陽子
 一人旅で新幹線に乗って小学校三年の孫がやってくる。しかし到着しても孫は降りてこない・・・。

 
       

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